「飛行機100年」

まえに「雲の世界」って本を少しだけ紹介したのですが、その本に中国上空の写真が載っています。ネパールの山も。しかも空撮。だから「機長席II〜ヒマラヤ飛行〜」の情景を浮かべるのに持ってこいの1冊なのです。ぜひ機会があったらご覧になってください。
というわけで今日は同じ著者さんが執筆された「飛行機100年」っていう、ぶっきらぼうなタイトルの本を紹介します。

雲の世界
「雲の世界」
山田 圭一,菊地 勝弘

飛行機100年―カラー写真でつづる名機たち
「飛行機100年」
山田 圭一

世の中いろんな本がありますが、タイトルひとつとっても個性がありますよね…。例えば、有名どころでいうと「坂の上の雲」や「蹴りたい背中」のようにコ洒落た感じのタイトル。こういうのは、読んでみてはじめて「おっ」とやさしいパンチを喰らう、文学系のタイトル。でもって最近本屋に行くと目眩がするほど流行ってるビジネス書。こちらは「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」とか「社長のベンツはなぜ4ドアなのか?」の「なぜ?なに?」系の好奇心を煽るタイプ。「スタバではグランデを買え!」とか「読書は1冊のノートにまとめなさい」とか、買ってもらおうとしてる人に対して何故か命令口調、というタイトルもビジネス書ならでは。スタバも読書も大好きだけれど…余計なお世話。
それから、「an・an」だとか「サライ」だとか「Hanako」「SPA!」「ターザン」、何いってんだかまるで意味が分からないけれど、なんとなく発信されるままに受け入れるしかない、「わかんないヤツはついてこなくてけっこう」という上から目線を貫くタイプ(情報誌)。まだまだ色んなジャンルはあるけれど、「かんたん」とか「図解」とか機能を盛り込むタイプもありますね…。最近紹介した「よく飛ぶ!リアル紙飛行機」も同じく機能系タイトルの仲間。はたまた最近紹介している本で例えると、「啓徳懐想」「淳さんのおおぞら人生、俺流」「愛は死ぬ」「男爵の愛した翼たち」…、こちらはポエム系。
そのままズバリ、のタイトルもたっくさんあります。「エアライン」に「航空情報」。はい、雑誌です。専門雑誌のほとんどはそのままのタイトルが多いのです。

単行本で言うと案外「ズバリ!」のタイトルの本て少ない気がします。「雲の世界」とか「飛行機100年」のようによく言えばシンプル、口を悪くすればぶっきらぼうなタイトル。しかも表紙ひとつとってもオシャレさを主張しない、こういう色気のない本を本屋で見つけると「どうだ!」と言われているようで、なんだか挑みたい気分になるもんです。特に飛行機関係の本とか「空」ってテーマは、オシャレな雰囲気でいくらでも味付けできてしまうからこそ。

前置きがずいぶん長くなりましたが、この「飛行機100年」って本も見た目はなんだか素っ気ないんだけれど、航空業界の100年の歴史を語る200機以上の「実機」のほとんどをご自身で撮影されたそうです。カタログのように並べそれぞれを紹介し、「大空への挑戦」「第2次世界大戦を迎えて」「ジェット機時代」「小型機」「旅客機」の5つの構成で、100年の変遷をまとめています。

リリエンタールのグライダーにはじまり、ライト兄弟、アンリファルマン、それ以降は竜子には名前も分からない飛行機が並んで、ようやくフォッカーだとか出てくるんだけど、悲しいことに、フォッカーといっても見たこともないような三葉機(「レッドバロン(赤い男爵)」のリヒトホーフェンって有名らしいのですが、その方が最後に乗ったフォッカーDr.Iっていうもの。すみません、竜子にはチンプンカンプン…)が出てきてね、かろうじて社名だけは分かるけれど、なんじゃこりゃ! って感じの飛行機ばかり。そんな知らない飛行機ばかりがこの本の半分以上を占めていて、旅客機の章に入るまで、読んでいても心細くなってしまった。そして「ダメだな、飛行機のこともっと知ろう」と懺悔しました。

竜子はなんどもなんどもこの場で「戦闘機とか軍用機には興味がないんだけれど」とか「詳しくないんだけれど」言ってきたけれど、それは興味がないと言い切った方が便利ってだけで、ホントは面倒だからだ。面倒っていうのは、軍用機に興味を持ち出したら、戦争のことも自衛隊のことも歴史のことも見なくちゃいけなくなるのがやっかいだったってことだ。だって、「B-29ってボーイングなんだよ」って得意げに言ったところで、「で、そのボーイング云々が同じでどうした?!」ってなっても竜子が困る。昭和27年生まれの母親だって知らなかったよ。「B747」を「ジャンボ」っていうってことを知ってる人は稀にいるんだけどね…。この100年の変遷を見てたら、見ぬフリをしてきたものを目の当たりにしてちょっと落ち込んできた。んー。

でもね、今まで読んだ小説とか(航空小説じゃなくってね)にちょっとだけでも登場した飛行機ってこれなんだ! という発見があってそれが嬉しかった。長い 100年のことなのですぐにってわけにはいかないだろうけれど、そういうのをつぎはぎしながら、これからゆっくりと時間をかけて知っていこうと思った。

この山田圭一さんという著者さんですが、東京大学工学部を卒業したのち、東京工大教授、筑波大学の教授を経て筑波大学の名誉教授をされているのだそう。どうりで、っていったら失礼だけどコ洒落た感じのない、直球勝負の本を執筆されるのも頷けちゃう。他の著書に「The Alps」「ヒマラヤを飛ぶ」「空撮・世界の名峰」とかって、航空写真を専門にされている(工学系の教授?と思いきや…どうして?! 本のプロフィールだけじゃ…謎)本が多い。残念ながら、こちらは未読なのだけれど、今の竜子にゃ興味津々。機会があったら見たいですねっ。

では。

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    • yamaneko
    • 2008年 12月10日 5:02pm

    こんちは
    面白そうだから 100年 購入しました。
    いい本照会ありがとう。

    • 竜子
    • 2008年 12月11日 12:04am

    ■yamanekoさん
    こんにちわ。早速購入されたのですか…!?
    紹介した本を買われるのは、なんだか申し訳ないというか、気恥ずかしいというか…。謝るのも変ですがお礼をいうのも変だし…。でも、ありがとうございます!

    • 匿名
    • 2008年 12月11日 7:43am

    B29のBはボーイングのBではないでしょう…

    • 竜子
    • 2008年 12月11日 8:53am

    あら…そうなのですか。
    コメントありがとうございます。
    ボーイングB-29ということ? ごめんなさい、もう少し詳しく教えてくれるとうれしいです。
    恐縮ですが、取り急ぎお願いまで。

    • 匿名
    • 2008年 12月11日 12:51pm

    例えば、B29より先に運用されていた爆撃機に「B25」というのがあります。この機種は「ノースアメリカン」というメーカーで作られました。
    軍用機の命名規則に関してはWIKIPEDIAの「軍用機の命名規則 (アメリカ合衆国)」のページをご覧になるのがいいでしょう。

    • yamaneko
    • 2008年 12月11日 7:46pm

    B787 見てから会社やめたい。
    787楽しみです。

    • 竜子
    • 2008年 12月11日 11:52pm

    ■B29の件
    どうもありがとうございました! 早速お返事頂けて、嬉しかったです。爆撃機BomberのB…。
    いよいよ門が開いてしまったのでしょうか。Wikipediaをとてもありがたく拝見しました。
    このブログを始めてしばらくした頃、「趣味のクオリティの向上」という言葉を頂いたことがあります。この件とは関係のないところでですが。私の友だちにはひとりも飛行機ファンの人はいないので、こうしてなにかを指摘頂け、そのクオリティが上がっていくことに、今日は喜びを感じてしまいました。大げさに聞こえるかもしれませんが、本当にありがとうございました。本文、僅かですが修正を加えました。
    ■yamanekoさん
    こんにちわ。そうですね、787見たい…というか乗りたいですね! いつになるのですかね?! 先日温泉、とお伺いしてから北海道に行きたくなってきました。

    • 匿名
    • 2008年 12月12日 7:41am

    B29の件、お役にたてたようで嬉しく思います。
    携帯からの書き込みゆえ、短文にて失礼しました。

    • 竜子
    • 2008年 12月12日 11:26pm

    ■B29の件
    短文なのに的確な案内だったので、ためになったのです!
    また気になったことがあったら、ぜひご教授ください。
    お礼まで。

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