運命の赤い糸を繋いだイルカ

ふと聴いた音楽や物から、時には何かの香りからでも、その当時の記憶が呼び起こされる瞬間ってあると思う。苦しかった仕事や楽しかった旅行、さらに切なかった恋愛の記憶でさえ、まるで脳裏にその映像が再生されるように。特にこのCMが流れると、ちょっと切ない思い出が呼び起こされるのです。第8回目は、そんな思い出がこもった飛行機のお話です。

AirNippon JA352K

数年前、私はある女性と遠距離恋愛をしていました。その時に乗った飛行機で比較的多かったのが、ANAの子会社で有名なエアーニッポンのボーイング737-500である。精々126人も乗れば満席という小さな飛行機であるが、スーパードルフィンと呼ばれる愛称は、まさしくイルカのようにキビキビしたボーイング737の飛行性能と小回りの利く運航性能の良さを表現するにはうってつけだったに違いない。朝一番で現地へ向かう時に乗ったことが多く、他にはジャンボや777、767など乗ったけど、このイルカなボーイング737-500にはよくお世話になったものです。このモデルはフェニックス社製の1/400モデルで、他社からリースされているJA352Kをモデル化したものです。

ANAといえば葉加瀬太郎氏作曲のANAイメージソング「ANOTHER SKY」でないだろうか。機内に入ると大抵この曲に出迎えられ、久々に会える彼女の顔を思い浮かべながら座席に身を沈め、キャビンクルーから貰った暖かいコーヒーを飲みながら窓の外を眺めていると、あっという間に目的地に着いてしまう。そして満面の笑顔で空港の到着口で出迎えてくれる瞬間は、仕事の疲れも吹っ飛ぶほどで至福な時間の幕開けを感じさせてくれたものだ。。。

そんな甘い時間もあっという間に過ぎ去り、オレンジ色に染まった夕暮れの空港デッキで別れを惜しむ。「また会いに行くよ」と言いながら溢れそうな彼女の涙を手で拭ってあげる瞬間はとても辛かった。振り向くことも出来ず、何度心を鬼にして金属探知ゲートへ向かっていったことやら。「ANOTHER SKY」のテーマに慰められながら、窓側へ座ると夜の帳で殆ど見えないにも関わらず、デッキで彼女が手を振っていないかなと探してしまう自分が居たものだった・・・。

距離の遠近を関係なく離れて、なかなか会えないカップルも多いことだろう。たとえ月に一度しか会えなくても、その休みを取るためなら、必死に仕事を頑張れるから恋愛って不思議なものだ。病床にふして、彼女に優しく看病して欲しいと感じても心配させまいと、携帯電話では敢えて元気に振舞ったあの日。遠距離恋愛は辛いことが多いけど、私は元同僚でニューヨークと日本の超遠距離恋愛を成就させて結婚した夫婦を知っています。彼らの話では当時メールやパソコンもまだあまり普及しておらず、お金はとてもかかったけど毎日電話や手紙などのコミュニケーションを絶対欠かさないのが心の支えになり、とても大切だったと言っていました。

今日もどこかで、運命の赤い糸を繋ぐフライトが飛んでいることだろう。無数に存在する運命の赤い糸が繋がって愛情が籠められた一本の強い絆へと変わっていくのは、ごく少数であろう。でもあなたのことを想っている相手は距離が何万光年あろうと、常にあなたのことが頭からは離れることはないと信じていくしかない。遠距離恋愛中の読者の方が居たら言いたいけど、あなたしか愛せないから遠距離恋愛でも付き合う相手が居るだけでも幸せだと思う。

あとひと月もすれば恋人たちにとって大イベントであるクリスマスイブ!皆様の運命の赤い糸が一本でも多く、強い絆へと変わることを応援しています!
さて私も新しい恋探しを再開するとしよう・・・。

では来週もお楽しみに・・。

Mattari

    • B777
    • 2009年 11月11日 3:50pm

    何てロマンチックなんでしょう♪
    何て素晴らしいんでしょう!
    ウットリしてしまいます(●^o^●)
    こんな恋愛してみたいな〜
    嫁はんとは今更、こんなこと出来ませんからね・・・
    「運命の赤い糸を繋ぐフライト」いい言葉です(^_^)v
    「まったり紀行」はエッセイ本として出さんとアキません!

  1. 「その当時の記憶が呼び起こされる」音楽、ありますね!
    良い思いでも、苦しい思いでも、その当時によく聴いていた音楽と結びついていて、たまにTVや街中でその曲を聴くと当時のことを思い出すことがあります。
    「心の旅」とか、「虹とスニーカーの頃」とか、
    「longest time」とか、、、(ちょっと古いか・・)
    でも、Mattariさんのような素敵な恋愛の経験はないなぁ〜
    そこに飛行機が登場するというのも素敵です。
    毎回、楽しみにしています。
    エッセイ本を出すこと、1票投じます!

    • Mattari
    • 2009年 11月11日 11:24pm

    ☆B777さん
    遠距離恋愛も経験してみると悪くなかったけどお互いに
    病気した時、飛んでいって看病出来ないのが辛かったですね。
    奥様こそ大事にしなきゃ!たまには二人きりでデートを
    する時間を設定するのも大事ですよ。。
    エッセイ本ですか?いえいえとんでもないですよ。
    この記事を滞りなく続けていくのが大切だと思うので
    まだ先のお話だと思います。
    ☆Airmanさん
    山下達郎の曲を聴くと高校時代を思い出しますね。
    「僕の中の少年」なんてアルバムは代表的ですね。
    今回は冒険してみたんですが書いてる時はとても
    恥ずかしかったですよ(笑)
    やはり遠距離恋愛している時って他のカップルが楽しそうに
    デートしているのを見ると羨ましく感じます。
    まあそんな挫けそうになっている遠距離恋愛のカップルを
    応援したくなり
    ちょっと応援歌みたいなものにしてみました。

    • RYO
    • 2009年 11月15日 1:10am

    こっちには初めてコメントします(^^)
    切ないけれど、とても素敵なお話ですね。
    遠距離恋愛って、相手が幸せそうにしている時は自分も幸せを感じることが出来るけれど、相手が辛そうな時は自分もとても辛くなりますね。
    何もしてあげられないような気がして。
    伝えたいことが会えない時間に自分の中にどんどん溜まっていったりとか・・・。
    その分会っている時間は幸せになれるし、相手がいかに大切かわかったりもする。
    遠距離恋愛中のカップル、私も応援したいです。

    • Mattari
    • 2009年 11月15日 2:09am

    RYOさん
    初コメントありがとうございます。
    恥ずかしい気持ちが強かったですが、普段と違ったものを
    伝えることが出来たと思っています。
    確かに離れているから出来ない事も多いけど
    その分久々に会えた時は一秒たりとも無駄にしたくないし
    相手と一緒に居る時間を至福に満ち足りたものにしたいから
    デートは予算と相談しつつ気合入れました(笑)
    精神的に乗り越えなきゃいけない事が多いから
    心身ともに鍛えられますが、一生を共に出来る相手なら
    遠距離恋愛してでも一緒になりたいですね。

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