千葉県人は飛行機好き!?「オールフライトニッポン」

千葉県人って、凄く地味だと思いませんか…。房総半島の先っちょには南房総という、温暖な気候でほんの少しだけ名の知れたところがあります。温暖な気候のところにはラテン系の血が流れるものなんじゃないかな、なんて思ったりしますが、そんなにカラっとした気質でもなさそうだし、なんだか明るさに欠けるような気がするんですよね。
例えば、神奈川県だったら海沿いは、マリンスポーツなんかがメジャーですが、千葉県の場合は隠れスポットとして狭い範囲で知られる程度というんですかね。「海行こうぜ!」となったら、たいてい湘南・鎌倉あたりになりますし、「御宿(おんじゅく)行こうぜ!」「勝浦行こうぜ!」みたいなノリにはなりません…。いつだってマイナー。
べつに頼みもしないのにディズニーランドが、「東京ディズニーランド」となってしまったり、成田空港が「新東京国際空港」だったり、と。そうすること今度は「東京じゃないくせに生意気な」的な扱いをされたりと、踏んだり蹴ったりですよ。特に私の住む市川市というところは、東京駅までが15km〜20kmくらいの場所で、電車で20分弱ですかね。そうなると、学校も仕事も、みんな当たり前のように都内へ出ますし、あるいは他府県から都内への通勤者がこしてきたりして、市が独自の発展をしないんですよね。働き盛りの30〜40代の人は平日も休日も、市内で過ごす時間は少ないんじゃないでしょうかね。
で、そうなると、今度は千葉の中でもちょっとしたくくりが出来てきたりするわけです。「千葉都民」とか。余計なお世話ですよね。こっちから千葉都民と名乗ってるわけもないのに、わざわざ都民みたいな顔をしてるとおもわれるのもうんざり(ただ…キムタクのように千葉県育ちなのにも関わらず、いつの間にかプロフィールが東京出身になっているという、脱北者も大勢いますけどね)。
それから千葉県にはこれといった観光スポットがないんですよね(なにせ、ディズニーランドは「東京ディズニーランド」ですから)。そして、今後観光の発展もなさそうな気がしてならない(森田健作なんてエセだ!)。
いや、いいんです、地味でも。ただ、なんか存在感みたいなのが欲しいなとは思うんですよ!
それから、ちょっと前に流行ったアイデンティティ、とでもいうんですかね。県民ショーが流行ったりしていましたが、アレがうらやましくってですね…「そうそう! 千葉ってそうなのよ!」という地元共通の何かが欲しい、なんてことも思ったりします。

しかしそんな私にもひとつだけ誇りというか、千葉県ならでは、と思い込んでることがあります。それは…飛行機ファン(潜在ファン含む)がすんごい多いのではないかということ! だって、日本の空の玄関口・成田空港があるじゃないですか。東京湾には羽田空港があるじゃないですか! 両方共に離発着回数抜群、千葉県で空を眺めれば、ほとんどの場所で飛行機が眺められるわけです。

その証拠に…、この2冊の本に登場する噺家さん3人は、みな千葉県出身! そして、私も千葉県人(肩を並べるなって?)! というわけで、今日は「オールフライトニッポン」と「ANAの女性たち―オールフライトニッポン(2)」を紹介します。

オールフライトニッポン
「オールフライトニッポン」柳家 三太楼,柳家 三之助

まずは、「オールフライトニッポン」。
刊行間もなく一般書店で見かけて購入したのですが、これがこれまでに読んだことのないタイプの飛行機関連本でブックスフジに入るのがちょっとだけ遅かったように思います。
落語家の柳家三太楼さんと柳家三之助さんがパーソナリティを務めながら、ゲストを迎えてインタビューしています。国内線のパイロットに国際線のパイロット、それから整備士さん合わせて3名のゲスト。本を読みながらにして、本当に噺家さんの声を聞いているかのように、テンポよく話が進んでゆくのです。
そう! ニッポン放送のおなじみ「オールナイトニッポン」を想像してみてください。「ぱぁ〜パラッパ♪ パッパララ〜 タッタラッ♪」そんなノリではじまります。若い世代の人だとちょっと分からないかもしれませんけれど(笑)。
柳家三之助さんは、飛行機ファンにはおなじみですよね。よく月刊エアラインにも登場していました。そんな三之助さんですから、ゲストの話を聞き出すのも思いっきりファン目線。そして深夜ラジオの、あのどこまでもマニアックな方向に、分かる人にだけ分かればいいや、というノリで進行していくので、読んでいる方も「うんうん!」「分かる!」「そうっ!!」ってな感じで、ファンならスカーーーッと、するはず。全編インタビュー形式ですが、備考欄が常にあって、そこで解説もしています。ちょうど、邦画のDVD特典映像のような感じですかね。本編を見ながら役者と監督が、この時はこうだったとかって回想しながらの解説を特典映像にしている、みたいな…。あるいは、3チャンネル放送とでも言いましょうか。副音声として備考が入っているのです。ともかく噺家さんたちの話についてけなかったとしても、ちゃんと三之助さんのフォローが懇切丁寧にはいっているのです。
飛行機ファン目線の質問だから、かなり具体的に話を聞き込んでいます。それは技術的な話だとか他の本を読めば分かるようなことではなくって、感覚的なことを良く聞いています。ゲストで質問される側も気分がノッて、つい話し込んじゃった、という雰囲気が伝わってくる、面白い本ですね。
中に出てくる整備士さんとの会話のところで、操縦士の腕前を見ることもあるというエピソードがあります。それで、三太楼さんがドラマ「GOOD LUCK!!」の第1回のように尻もちを(コパイ役のキムタクが着陸で機首を上げ過ぎて機体の尾部を滑走路にこすってしまい、整備士役の柴咲コウに「ヘッタクソ!」とがなられるシーンがある)するという話をふるのですが、そこで「申し訳ない」というひとも入れば、「シラを切っちゃう人もいる」と。
この「シラを切っちゃう人もいる」に代表されるように、なんだか発言が生々しくって読んでいて楽しいんですよね。生身の言葉を聞いているようで。人が書き下ろすものだと、この辺りがきれいに整形されてしまうのですが、深夜に放送される「オールナイトニッポン」が面白いのと同じように、この本は垂れ流しのようで(もちろん手は入っていると思うのですが、リズム感がそのままという意味で)面白いのです!
それから、飛行機のドラマやツウの情報など飛行機ファンならではのエッセンスもあちらこちらにちりばめられているので、ごく最近飛行機ファンになったという方がいらっしゃれば、この本を入門書代わりにすると、楽しく余計な知識が身に付いて良いと思いますよ。

ANAの女性たち―オールフライトニッポン〈2〉
「ANAの女性たち―オールフライトニッポン(2)」三遊亭 遊雀,柳家 三之助

いま紹介した「オールフライトニッポン」は、2006年1月に刊行されたものですが、これから紹介する「ANAの女性たち―オールフライトニッポン(2)」はこの続編として、2008年11月に刊行されたものです。ちょうど映画「ハッピーフライト」が公開される直前の、「ハッピーフライト」関連本バブルの最中のことでした。
客室乗務員と広報部を兼務する秋山さん(表紙にも乗っている方で、ANAが取材協力している雑誌や書籍でもこの方の顔写真はよく見かけます)をはじめ、ステーションコントロール部(運航支援者=ディスパッチャー(運行管理者)の卵)、ラインハンドリング部(=グランドハンドリング)所属、CAさん、計4名に話を聞いています。タイトルの通り、ANAの関連子会社を含めた、女性陣とのお話。
CAさんの話はこの本でなくとも見聞きできるものですけれど、運航支援やグラハンの仕事についている人の話は必見ですね。ただ、この続編のパーソナリティは、三遊亭遊雀さんと、「オールフライトニッポン」から引き続き柳家三之助さんが務めていて、相変わらずテンポが良くて楽しく読める。
ただひとつ…気になったのは。話を聞く相手がきれいめな女性だからなのか、ちょっとマニアック度というか、「ソコはどうしてなの?」という「なぜなに」の質問の突っ込みどころが、浅いところで終わってしまっているようなのが残念だったかなぁ…。全体的にアッサリしている感じ。
大げさにいっちゃうと、楽しい飲み会になればいいかなぁ、と思って臨んだ合コンだったが、想像以上にきれいな女性が来ちゃって、くだけた会話が出来ずに「おいおい、マジかよ…、ラッキーだけど…」みたいな妙な緊張感のまま、おひらきになってしまった、みたいなね。
もうちょっと男臭い方が、趣味の本としては面白いんだけれど…。もうちょっとグイグイかじりついて聞いて欲しかったよ! 噺家さんのシャイな一面を見てしまったようで、あ〜あ、が残ってしまった。

というわけで、2冊紹介しました。
いずれも楽しいですよ。類書がないのでね、おススメします!

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    • ISC
    • 2010年 7月9日 4:36pm

    竜子さんはじめまして。僕も千葉都民で飛行機大好き人間です。
    色々なコーナーが揃って凄いですね。
    ブックマークしました。これからも頑張って下さい。

    • 竜子
    • 2010年 7月10日 8:54am

    ■ISCさん
    はじめまして。コメントありがとうございます。
    今週はみっともないなテンポでしたが、これに飽きず、今後ともよろしくお願いします。

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