羽田空港はアートスポット

羽田空港は、さりげなくアートスポットです。
特に、2004年12月に運用開始となった、第2ターミナルには千住博さんの作品が飾られています。
千住博「滝のオーロラ」

まず、第2ターミナルを使ったことのある方ならご存知、「滝のオーロラ」。これは、第1ターミナルからの連絡通路や、京急出口のエスカレーターを上がってすぐに、大弾幕のような、波のような…、ともかく頭上に大きく掲げられた作品です。タダの模様と思いきや、細い線を伝うように流れている水が、和紙に描かれています。ウェーブがあるのは、オーロラをイメージしたものなのでしょうね。
千住博「MOOON」カウ・パレード

さて、こちらは、「MOOON」。ただの牛です。しかし、牛をよく見ると夜の森林の絵が描かれています。しかし、公園の遊具によくあるバンビだとかパンダのように、なんだかペイントが剥げてきちゃっていますね…。みんなよく触るのでしょうね。それもそのはず、あの公園の遊具と同じようなグラスファイバーで出来ています。

そのむかし(1998年)、スイスで「カウパレード(Cow Parade)」という、イベントがありました。みんなが遊べるオブジェを街に飾る、というイベントなのですが、そこで主役となったのがこの牛です。
たかだか「牛」に、アーティストが思い思いにペイント。ポップでキュートな牛が沢山登場して、街を賑わせたのです。
はじめは寄付金を集め、芸術家たちが協力する、いわばチャリティー・イベントだったわけですが、いわゆる「作品」なのに触ったりしてみんなも参加できる、ということで住民にも大好評、800頭もの牛が街を覆ったといいます。そのときに、スイスに出張に来ていたシカゴの小売店協会の会場が、このイベントに感銘を受けて、翌年にシカゴで同じイベントを行いました。一昔前の現代アートが活気づいている頃ということもあって、シカゴでも大成功を収め、世界各国にこの運動というかイベントが広まりました。いまでは、海外のお土産屋さんなんかでも、このポップな牛のオブジェが見られるようにもなりましたね。

日本でも、そのカウパレードが行われたことがあります。2003年の東京。東京商工会議所が主催となって、美術学校の学生や著名人の牛が、丸の内に登場しました。そこで登場した牛のひとつが、この羽田空港に置かれている千住博さんの作品なのです。
というわけで、いまは手すりなんかがついちゃって、「おいら、芸術作品です」といわんばかりの気取った牛に見えてしまいますが、別にそんなにたいそうな牛さんではないのですね(笑)
千住博「MOOON」カウ・パレード

この「MOOON」があるのは、第2ターミナルの展望デッキ入り口通路のあたり。ちなみに、この第2のデッキにさしかかるエスカレーターのあたりを見上げると、「銀河」というまん丸の絵が描かれています。この牛とリンクしているので、ちょっと見てみてくださいね。作品を見るには、照明が落とされた夜がオススメです。

もうひとつ。
これも第2ターミナルの、到着ゲートに飾ってあるものです。タイトルは「朝の湖畔」。朝もやに浮かぶ森林。さきまで紹介していた牛は現代アート、アバンギャルドなテーマなので、千住博さんの作品を感じにくいですが、やはり千住博さんて日本画家なんだね、と思わせる大作です。残念なのは、ガラスケースに収められているので、どこの場所に立っても光が反射してしまって、作品が見づらいのです。いつ行ってもまともに見れたことがありません。
千住博「朝の湖畔」

千住博さんは、作曲家の千住明さん、ストラディバリウスでおなじみの千住真理子さん、の千住三兄弟の長男。
千住博さんの作品は六本木にあるグランドハイアットにも、滝の絵が飾られていましたが、所変われば、というヤツで、荘厳さがあって美しいですよ。羽田の方は光が燦々と入って、なんだか美しい滝のイメージがちょっと壊れちゃってる気もしますが、近郊の方はホテルの方なんかにもちょっくら見に行ってもいいかも?(ハイアット系列のホテルって大嫌いですけれどね!)。

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