世界おもしろヒコーキ旅

こんにちわ。
だいぶ長い間、アイスランドの噴火で世界の空港が混乱していましたね。
足止め期間が長引いている、ホテルがとれない、資金がつきそうだ、現地では鉄道やバスの切符も手に入らず、タクシーが大繁盛。日本では旅行へ行けない、国へ帰れない渡航者、シャケが日本に空輸されない…、などなど。ビジネスマンなら焦りも相当なものでしょうね…。
しかし、わたしが一番感心したのは、ロッテルダムに入っていたエストニアの3人のビジネスマンの話です。ホテルに泊まっても高いし、鉄道とバスも完売。そんな彼らの選択は、995ユーロの安い中古車を買って自力で陸ルート。2250km先のエストニアを目指す、というもの。ひとり4万円ちょっとで帰れるわけです!
おそらくは必死になって考えた選択で、現実的な決断なんだろうけれども、その帰国への道のりに映画のような楽しさ(まさにロード・ムービー!)があったらいいな、なとど思わずにはいられないのは不謹慎でしょうかね。噴火という地球の生命力。自然に挑んだ飛行機。そこで生活しているわたしたち人間。毎日あたまにいろんな物語を妄想しています。
空港の閉鎖によって混乱しているニュースは伝わってきますが、アイスランドの人はどんな風に生活しているのでしょうか?

さて、いまそんな自由な飛行機旅行を想像している場合ではないからこそ、紹介したいこの1冊。
チャーリィ古庄さんの「世界おもしろヒコーキ旅」。
飛行機好きなら一度は経験してみたい、そんな飛行機を舞台とした文庫本サイズの旅行カタログ。いえ、旅行カタログとしての本ではないと思うんです。ただ、こうして1冊の本にまとまっていると、世界遺産が1冊でわかる、みたいな手軽さがあるのです。

世界おもしろヒコーキ旅 (えい文庫 178)

スイスへはユンカースJu52に乗りに行く旅。このエピソードは、どういう人たちが集まって、観光飛行しているのかが描かれていたり、月刊エアラインでおなじみの著者さんだけあって、そのディティールや歴史も分かりやすい表現で盛り込まれている。
それから、DC6のエンジン音を撮りに行く旅(実際は著者が「ALLWAYS 続・三丁目の夕日」のコーディネータとして同行)、ハワイへ体験操縦しに行く、といったものでは、なんだか耳にDC6のブルブルブルブル、という音がかすったかのような気持ちになったり。

さっき旅行カタログだなんて言ったけれど、旅行カタログって、読んでいるだけでも一瞬はその観光地に行った気になって、あれしたい、これしたい、と日程やルートを組んでいくわけですよね。パッケージ旅行やツアーなんかは、逆にシビアに日程の行間を読みながら、こうしてああするんだ、ってイメージするし、自分が行ったことがある先の、パッケージツアーのカタログをみた場合は、行った先々でみた景色を思い出しながらもう一度感動を味わったり、感傷にひたったりする。
そういう旅行カタログのように、個人個人のイメージが広げられる本、というのかな。写真だけでは広がらないエピソードとディティールがあるからこそ、わくわくするんだ。

たとえば、大型機も離着陸するホノルル空港に、小型機で乗り付けることもできるというエピソードを著者の笑顔の写真と一緒に読んでいると、こちらも目の前にブルー・オーシャンが広がったりなんかする。
かとおもえば、マッキンレーに登山家を運ぶ飛行機のエピゾードを読んでいると、その自然の描写のおかげで、目の前は一面白銀の世界が広がったりもする。
そして、モニュメントバレーの礫漠の赤さを思い出しながら著者さんが飛行機で空を飛ぶ姿を読んでいると、青・白・赤の原色の世界が錯綜して、心はどっかに飛んでしまうほど!

ビーチスレスレに飛行機が降りてくる空港(セント・マーティン)、プラーベートジェットに乗ってみる、それからニューヨークの摩天楼をヘリで飛ぶ(しかも背筋を伸ばし、デキるビジネスマンを気取って、というプランつき)、飛行艇に乗る、おなじみだけれど砂漠にある飛行機の中古屋さんに行ってみる、だとかB727に住むおじさんを尋ねるだとか…。

もちろん、飛行機ファンにはおなじみのものは多いのだけれど、単なる著者さんの旅行記ではなく、旅行カタログとして機能するあたり、オススメの1冊です。

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