嵐の中のパイロット 〜フェレット物語〜

ずっと探していた赤い箱に入った子供向け文学全集。「カラー版名作全集 少年少女世界の文学」というものなのですが、いざ押し入れから出てきたのはいいのですが、欠番がちらほら。あれから1年…。ヤフオクやらアマゾンのショップなどから探し出してきて、ちょっと奮発をしながら、とうとう全巻揃えてしまいました。1年に渡って狙いを定めながら、欠番を見つけては購入、の繰り返し…。7冊ほどですが、全部が揃うのに半年かかりました。

たまにこの文学全集の中から、忘れてしまった物語なんかを読んでみたりしています。先日はピーターパンを読みました。
ピーターパンは、いたずらっ子で、身勝手で、自慢屋さん。親と別れて、永遠に子供のままでいれるネバーランドに住んでいるのですが、ある日、街に住む兄弟のウェンディーとジョンとマイケルをネバーランドにつれてくるんですね。人間の子供でも妖精の粉を体にかけると空を飛べるようになるのですが、飛べるようになった3人の兄弟は、慣れない飛行で頭をぶつけたりしながらも、それが嬉しくって嬉しくって、友達に見せびらかそうとするんですね。
大人になってから童話を読むと、物語の中の子供があまりに無垢で、純真で、のびやかで。邪気すら無邪気に見えてしまうほど、とても清々しい気分になります。

さて、「フェレット物語 嵐の中のパイロット」なのですが、この物語は「かもめのジョナサン」で有名なリチャード・バックの小説。リチャード・バックは元空軍パイロットとあって、空を題材にした小説は、簡単なようで深く、深いようで簡単で、本当に面白い。このフェレット物語は、「海の救助隊」「二匹は人気作家」「大女優の恋」「名探偵の大発見」とこの「嵐の中のパイロット」の5作があって、リチャードバック自身が飼っているフェレットを観察しながら作った、というもの。

町から町へ物資を運ぶ女性パイロットのストーミィ。妖精たちの企てで、波乱のなか飛行をするのだけれど、なぜだかどんな困難もへこたれずに懸命に取り組むストーミィ。ストーミィの担当をしている妖精のバクスターは「もういいよ、そこれあきらめていいんだから!」ってな具合にストーミィを応援しているのですが、読んでいるこちらは、なんかストーミィの気分になってきちゃって、あきらめないで頑張れ! といつの間にか、思い入れも強くなっていくのです。

このストーミィ、ほんとにまっすぐな女の子のフェレットです。文中で、こんなことを言っていました。

空を飛ぶすばらしさを自分の中だけに閉じこめておくなんて、もったいなすぎるわ。飛ぶことをほんとうに愛しているからこそ、このすばらしさをみんなに伝えなくちゃいけないのよ。空を飛ぶ喜びを、鏡に映る自分の目の中にだけ見るなんて、つまらない。誰かの目の中にそれを見ると、ほんとうにうれしくなるわ。

「フェレット物語 嵐の中のパイロット」

これは、空を飛ぶ素晴らしさを知っているリチャードバックの言葉そのものだと思いますが、こうして物語という作品に飛ぶことの素晴らしさを詰め込んで、世に送ってくれる、先人達の素晴らしさに、ありがたさを感じ、リチャードバックの子供のような純真さに、心をうたれたのです。

大人が読む童話だと思います。操縦や管制とのやり取りは、たかだかフェレットの童話とはいえない、さすが元飛行士のリアリティ。ぜひ、一読をお勧めしたいと思います。

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    • Akio
    • 2010年 7月18日 11:37am

    僕も、フェレット飼っていました。。。
    面白そうな本ですね♪

    • JIN
    • 2010年 7月19日 2:18pm

    いつもたのしく読ませていただいており、感謝しております。
    お願いなのですが、サイドのリンク 例えばFD機長の、、、ですが
    リンクが崩れているみたいです、また、airman別館なども違うページにリンクしているみたいですので、お知らせさせていただきます。
    お忙しい中、Blogを作っていただき、それを読ませてもらうことに感謝しております。

    • 竜子
    • 2010年 7月19日 3:38pm

    ■Akioさん
    フェレットを飼っていたのですか!
    それならきっと、彼らの世界を覗けると思いますよ^^
    ■JINさん
    こんにちわ!
    ご報告ありがとうございます!! ご指摘の通りFD機長のリンクが壊れていました…。おそらく2週間ほど前からだと思います。気づきませんでした。どうもありがとうございます!
    ちなみに、Airmanさんの別館はこのままで大丈夫だと思います。
    分かりづらいタイトル一覧かもしれません。工夫してみますね。

    • 竜子
    • 2010年 7月19日 7:48pm

    ■JINさん
    先のようにレスさせていただきましたが、(HTMLソースに不要なタグを記述をしてしまっていたため)どうもブラウザによって、リンクの反応範囲が異なるようでした。
    なので、Airmanさんの別館も、違うページになっていたかもしれません。
    理解不足で、たいへん失礼しました。
    Chrome/Firefoxで確認し、修正いたしました。
    どうもありがとうございました!

    • SportsKite
    • 2010年 7月20日 11:25am

    こんにちは。
    今日も猛暑のようですね。
    Amazonで注文した「嵐のなかのパイロット―フェレット物語」が昨日手元に届きました。どんなものでも送料無料サービスというのはありがたいです。
    ほんの題名を見たワイフが、「いくら飛行機好きといっても子供向けの本を読むの?」と笑っておりました。早速今朝から読み始めています。

    • 竜子
    • 2010年 7月21日 12:29pm

    ■SportsKiteさん
    こんにちは! いつもコメントどうもありがとうございます。
    注文されましたか…!? ん〜〜。ここで紹介したものを購入した、と聞くといつも、こんな紹介で良かったのか?! という後悔の念が…。
    童話っぽいので、SportsKiteさんが退屈されないかと心配で。
    この本は、武田さんがお正月に紹介してくださいました。

    • SportsKite
    • 2010年 7月21日 10:38pm

    早速読み始めています。不思議な感覚ですね。航空用語の使い方はとても専門的なのに、ふわふわのフィレットが小さな輸送機を飛ばしているなんて。
    飛行機好きの小学5-6年生でも面白く読めそうですね。

    • 竜子
    • 2010年 7月22日 4:47pm

    ■SportsKiteさん
    そうですね、不思議です。薄い小説なのが救いかもしれませんね(笑)。
    挿絵がかわいいです。
    わたしは最初、フェレットがどういう動物なのかよくわかっていなかったので、幸いしたかも…。

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