マーシャラー入門?!

皆様、お久しぶりですAirmanです。
空港の展望デッキで飛行機を見ていて、いつも感心するのがあのタキシングの妙技です。
おそらく地上を走行する最も巨大な乗り物を、幅数十センチの黄色のラインにピタリと乗せて走行させるなんて物凄い技だと思いませんか!
そしてその最たるものがスポットインです。黄色の線にピタリと乗せ、停止線でピタリと止める。
ジャンボやBoeing777といった大型機はコックピットでは数m先しか見えないはず。そこで、その正確なスポットインをサポートするのがマーシャラーです。
科学技術の粋を集めた飛行機を、たった2本の腕でピタリと誘導するその華麗な姿をご覧ください!!

スポットに飛行機が近づいてくると、マーシャラーは両手を挙げて、「ここだよー」と合図を送ります。

マーシャラー入門1

タクシーウェイからスポットに入ってくるために飛行機が曲がらなければなりません。
曲がるタイミングを示す為にまず両手を水平に広げます。

マーシャラー入門2

そして、曲がる方向の腕を水平に伸ばしたまま、片方の腕を90度まげて「曲がれ、曲がれ」の合図を送ります。

マーシャラー入門3

曲がり終える頃合を見計らって、今後は「まっすぐ前進」の合図です。

マーシャラー入門4

両手を水平に伸ばして、

マーシャラー入門5

両手を90度にまげて、「おいで、おいで」と飛行機を引き寄せます。

マーシャラー入門6

飛行機がスポットの停止線に近づいてくると水平に広げた両手を飛行機が停止線に近づく割合に合わせてゆっくりと上にあげていきます。

マーシャラー入門7

飛行機がちょうど停止線に届くいたとき、上に上げていた両手に持つパドルが頭上で交差されます。
「ストーップ!」

マーシャラー入門8

飛行機がストップしてもまだ仕事は終わりません。
エンジンを止める前に車輪止めを設定し、不意に飛行機が動いたりしないようにしなくてはなりません。
その作業中、マーシャラーは両手を斜め下に広げて「ちょっと待っててね」の合図を送ります。

マーシャラー入門9

車輪止めが設定されたとき、今一度両手に持ったパドルを頭上に上げて、お疲れ様の気持ちを込めて「○」の合図。
これでマーシャラーの誘導は終わりです。

マーシャラー入門10

最近はマーシャラーのいない空港も増えてきています。スポットのラインの延長線上のターミナル側にライトで左右の”ずれ”や停止線までの”距離”を示す電光掲示板のようなものがあり、パイロットがそれを見てスポットインさせることが出来るようになっているんですね。(新千歳空港や羽田空港の第2ターミナルなんかで見ることができます。)
そういった機械的な仕組みはありますが、フライトを終えた飛行機を”人が迎える”というこのマーシャラーの存在は私はとっても重要だと思いますし、好きです。
マーシャラーが誘導を終え、最後に一礼して仕事を完了させるとき「お帰りなさい!」という声が聞こえるようで、飛行機もホッとしているように見えます。

というわけで、同じような写真ばかりが続く今回のマーシャラー入門でしたが、いかがでしょうか。
広い空を自動操縦で飛ぶことが出来る飛行機がその最後のスポットインにおいては”人”の誘導で帰ってくるというパイロットとマーシャラーの無言の対話を感じていただければと思います。

それではまた。

Airman

    • SportsKite
    • 2010年 7月31日 9:24am

    おはようございます。
    USの空港ではマーシャラーを見たことがなく、どうやって誘導しているのかなと思っていました、誘導のための表示装置があるのですね。

  1. ☆SportsKiteさん、
    おはようございます。
    最近はVDGS(Visual Docking Guaidance System)というのがあって、誘導しているんですね。
    下記のページの中ほどに解説(図説)があります!
    http://www.sloveniacontrol.si/acrobat/aip/eaip/Operations/2008-09-25-AIRAC/html/eAIP/LJ-AD-2.LJLJ-en-GB.html
    1.4.1 Instructions for visual docking guidance system
    左右のずれと停止線までの位置が表示されている様子が分かります。

    • Mario
    • 2010年 7月31日 2:29pm

    私は、プッシュバックでタクシーウェイに出た飛行機が自力でタキシングを始めるときに、グラウンドスタッフが手を振って見送る、飛行機もノーズギアのライトを点灯してそれに応える、という一連のシーンがとても好きです。

    • 現職グランドハンドリングMan
    • 2010年 7月31日 4:57pm

    こんにちは。
    たまたま、拝見致しました。
    Airman様が書かれている「お疲れ様の気持ちを込めて「○」の合図」ですが、「○」の合図のように見えますが、これは「○」では無いのです。パドルを真一文字にする事で「チョークオン」の合図となります。
    しかも、JAL系ではこの合図を出しますが、ANA系では出しません。FAA方式(アメリカ系)になると、これまた若干違う合図を出します。
    そんな違いもありますので、是非、いろんなマーシャリングを見ていただければと思います。

    • SportsKite
    • 2010年 7月31日 5:57pm

    Airmanさん、
    VDGSの説明をありがとうございます。
    仕組みがよく分かります。

  2. ☆Marioさん、
    「お見送り」のシーンですよね!
    私も大好きです。
    大勢の人たちに支えられて一つ一つのフライトが出来上がっているという感じがします。
    飛行機に乗っていて窓から見ていてもとっても嬉しいですよね。
    地上スタッフの姿が見える窓側に座ったときには手を振り返してます!

  3. ☆現職グランドハンドリングManさん、
    感激です!
    現職のプロの方から正しい情報をいただけるなんて!!
    ありがとうございます!!!
    てっきり「○」(OK)かと思っていましたが、「チョークオン」の合図だったんですね。
    大変勉強になりました。
    また、全世界共通かと思っていたのですが、微妙に違うところがあるんですね。
    次に空港に行ったときや旅行したときには良く見させていただきたいと思います。
    今後とも、よろしくお願いいたします!

  4. ☆SportsKiteさん、
    飛行機って奥が深いですよね。
    空港に行って飛行機のさまざまな様子を見ていると、
    いつも一つ二つの発見があり、調べてみるといろいろなことが分かります。
    飛行機って本当にイイですねー!!

    • 竜子
    • 2010年 8月1日 12:26am

    わたしも「OKで〜〜す!」っていう風に解釈していました^^;
    勉強になります!

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