空港と旅の物語を紹介した雑誌

こんにちは、竜子です。

飛行機が好きなのは、そこには見たこともないような空の景色があるから。そして、そんな景色をくぐり抜けると、想像はしていたものの、それでもやっぱり知らない土地が現れ、よくわからない言葉が聞こえ、見慣れない光景と予想以上の出来事に出くわすからだ。そんな未知なる状況へ連れて行ってくれるのが、飛行機だ。

空港が楽しいのだって、そんな状況へのゲートとして存在しているからだ。
だいたい、日本に居るのに「出国審査場で出国スタンプを押したらそこは外国の扱いだ」という、なんだか曖昧な感じからして成田空港に居る時でも開放的な気分になっちゃう。以前、出国スタンプを押してもらいつつも、その出国が無効になっちゃったことがあるんだけれども、無効になっても、飛行機に乗っていること自体が楽しかったわけで、楽しいものはやっぱり楽しかった。

何年か前の年末に、成田から中国の瀋陽に出かけようと思ったら、現地に煙(?!)があるからという理由で、1時間近くも上空で待機した。確かにまわりには霧のようなもので覆われていたけれども…、みんな「野焼きかしら?」なんて噂していたけれども、実際は定かじゃない。この後、大連に向かうことになった。けれどもこんどは大連は雪で降りれない、ってことで関空に向かうことになった。機内アナウンスでは瀋陽や大連ほか、降りれない飛行機が成田空港に向かっていて成田空港がたいへん混み合っている、ということだった。実際にはそれに加えて22:00までに成田に到着するの厳しいんだろうな…、っていう時間だった。
こんな年末のタイミングに極寒の瀋陽に向かう日本人は、よほどの物好き旅行者か、ギリギリまで仕事をしていて旅行のプランを練れなかった人と思われ、たいていはみんな静かに過ごしていたし、私もダイバードデビューとなるかもしれないと、不謹慎ながら…ちょっとワクワクしていた。でも、お正月に故郷へ帰ろうとしていた中国人の人たちは溜まったもんじゃない。ってことで中国人のみんなが団結して既にブーイングの荒らしだった。「しょうがないよね」なんて言おうもんなら、「しょうがないじゃすまない!」とつかみかかってきそうな勢いで私たちも面罵されたほど。

そんな中、ダイバード先の関空に着いたらどう過ごそうか、あらたに旅のプランを練り直していた頃、成田空港での受け入れの見込みが立った、ということで成田に引き返すことになった。この間、「大連に到着したらどう過ごそうか」「関空に到着したらどう過ごそうか」と、考えては見たものの、結局は成田に戻ってきたので、ゼロ地点に戻っちゃったようなものだ。
実際は成田→瀋陽は3時間半くらいらしいのだけれども、8時間半のフライトになった。結構、燃料って積むんですね…。

いけないいけない。話がおもいっきり逸れた。

それで、そのときに成田から出国してどこの国にも降り立たずに、また成田に戻ってきたときに、私のパスポートにあった出国スタンプの上に「VOID」スタンプが押された。これで私の出国は無効になったわけだけれども、初の「VOID」スタンプに喜んだのも束の間、次からは色々と手続きをしなくちゃいけない。
まず頭によぎったのは、天候不良などの自然災害でキャンセルになった場合の、航空チケットの取り扱いだ。そもそもが正規運賃ではないホテルとパック料金の格安チケットなので、戻ってこないかもしれないよな…。おまけに8時間半も乗っちゃっているわけだから、払い戻しがなかったとしても仕方がないよな…と考えつつも、こういう場合はたいてい振替チケットが用意されたり、全額払い戻しされる場合が多いのもどこかで知っていたので、払い戻しがなくてもともと、全額払い戻されたらラッキー、位の考えだった。そして出国審査場を抜けると、実際にJALの係員の方が待ち構えていて、代替チケットの発券、もしくは全額払い戻しで対応してもらえることになっていた。その日は30日の便だったけれども、代替便は元日とのことで、もうダイバード飛行だけでもこの年の締めくくりとしてお腹いっぱいな経験だったので、迷わず全額払い戻しとさせてもらった。タダで飛行機に乗れちゃって、本当にラッキーだった。係員のみなさんの「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」という言葉に、「いえいえ、とんでもないです!」と答える私の顔は、きっと満面の笑みだったに違いないっ(笑)。

それから、次に待っていたのは、ちょっと想像していないことだった。
当然といっちゃ当然なんだけれども、それは出国審査後の免税店での買い物を全てキャンセルしなくちゃいけない、ということ。もちろん、機内で購入したものも返品しなくちゃならなかった。ブランド品を成田で買う、なんてことは私にはないのだけれども、お化粧品などの日用品はデパートで買うよりもかなり安いし、タバコや細々した雑貨なんかは、ちょっとしたお土産にも鉄板アイテムなのでついつい買ってしまう。特にJALカードやANAカードを使用すると、免税の上にさらに割引が適用されるわけで、同じ化粧品でも結局半額くらいで買えてしまうので、けっこうおいしい。
でもって、そんな細々したものは、レシートだってあやふやなので「ん、もうぅ〜」と思いながら、荷物をかき出すことになる。

あれ…。
また話がずれてた。

で…。ともかく日本に居ながらにして、日本を出国したことになっちゃったり、どこかへ渡航した気分になっちゃう、国境線の曖昧な「空港」は、とにかく奥が深い。飛行機の玄関口、空の玄関口、異国への玄関口。形容は尽きないけれども、この空港という玄関口には人の数だけストーリーがあって、その場に立つだけで心が疼く。

そんな「空港」と「旅」を特集した「TRANSIT」という雑誌(ムック)の、今季の特別号がとても面白かったので紹介します。

まず、この「TRANSIT」という雑誌(ムック)なんですが、「トラベルカルチャー」という触れ込みで、毎号世界の旅の特集をしている雑誌なんです。たとえば、インドとかタイとかアンデスとかヒマラヤとか。旅の雑誌といえば、「るるぶ」とか「じゃらん」とか、そん情報誌が有名で、あとは本でいえば「地球の歩き方」とか…。ここ最近は旅のスタイルも三者三様になって、いろんな情報誌や本が出ていますが、ま、いずれも「情報誌」ですね。
一方の「TRANSIT」は、情報誌ではなくってカルチャーマガジン。普段、飛行機の本ばかり探していると、こういうスタイルの本を見落としてしまいがちですが、たまに覗くと、様々な分野の人の「空港」や「旅」の視点が覗けて、とても面白いのです。

たとえば「空港を読む」というコーナーでは、
これまでも旅にまつわる紀行エッセイなどもいくつか執筆されている角田光代さんが登場していたり、私も「えっ?!」と思うような人たちが登場していて「へぇ〜」ってなる。中でも、サブカルチャー誌で有名なライター・北尾トロさんなんかがロサンゼルスで無くしたチケットの話を披露していたり、いっつもひねくれた見方で私を楽しませてくれる漫画家の辛酸なめ子さんがCAと自分の女子力について語っていたり。さすがにカルチャー誌とあって、娯楽感満載だったのが新鮮でした。

それから、出発ゲートと到着ゲートに居た人たちのスナップ写真もなかなか。
人の分だけあるストーリーを眺めたり、人の旅のスタイルなんかを楽しく眺めたのでした。

雑誌は、雑誌にしかない楽しさがあって、たまには面白いですよ。
近隣で見かけたら、立ち読みでもしてみてください。
ちなみに680円です。やっぱり驚異的な価格の出せる雑誌は強いですね。

内容の紹介
[特集]NRT×Fashion 今日も成田は [撮影:水谷太郎]
[特集]時を越えて導かれる、愛すべきインド [撮影:在本彌生]
[特集]オランダ、幸せな街の作り方 [撮影:小野博]
[特集]ミスターメキシカン!荒野とサボテンと陽気なオヤジ[撮影:石塚元太良]
[特集]世界の国、アラカルト(イラン、ウィーン、ロシア、中国、パプアニューギニア)
[特集]エピローグ〜空と雲 [撮影:山内 悠]
・旅人の肖像
・成田って何だ?
・エアライン紹介
・成田のヒミツ&トリビア
・世界の美しき空港建築
・世界ビックリ空港図鑑
・空港で、あそぼう!
・成田空港パーフェクトMAP
・旅を彩る厳選アイテム
・空の旅で聴きたい音楽
・名優は空港がお好き?
・旅の手触りをなぞる10冊

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    • Akio
    • 2011年 5月20日 8:48pm

    僕も、去年上海から帰る時にダイバードしかけました。
    機材が遅れてしまって出発が2時間遅れ。
    で、成田についたのが10時40分。
    何とか、ギリギリセーフでした^^;
    ですが、電車は既に終わっていて、jalが手配した高速バスで地元へ。利用したのはMU便のはずw。コードシェアでjalが入ってたのに仕事せずw
    家についたら2時30分でした。。。
    結構、疲れましたね(´Д` )

    • 竜子
    • 2011年 5月21日 10:23am

    ■Akioさん
    こんにちは。出発2時間遅れはキツいですね…。
    あわよくば羽田着、なんてこともあればいいのですが(笑)。
    でも、高速バスが出るとは、凄くラッキーですね!
    飛行機好きだと、ダイバードもおいしい、んですけどねっ(^^

  1. 例えば、文字を書くときにペン先寄りで持つ傾向のある人は、筆圧が強めで細字を好むタイプが多いようですね。

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