B747コックピット「ヨーロッパ飛行」第12回

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ヨーロッパ飛行画像(haruhikon提供)

「カストラップ空港へ進入 コペンハーゲンアプローチ」

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★「ヨーロッパ飛行」挿入12

※「▶」の再生ボタンをクリックすると航空サウンドが流れます

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412便は下降を続けている。岸田副操縦士が「ワンタウザント」とコールした。指示高度7000フィートまで、残り1000フィート。まもなくすると、7000フィートに達したブザーがコックピットに響いた。
「ジャパンエア412 リクエスト ヘディング」(日本航空412便へ。現在、どの方位で飛行していますか)
「ヘディング 030 (ジャパンエア)412」(030度の方位です)
「ターン レフト ヘディング 015…」(機種を015度の方位にして下さい)
「ラジャ ジャパンエア412 レフト ヘディング 015 ウィ ア メンテニング 70」(了解しました。機首を015度に向けます。高度は7000フィートです)
CODANを通過し、機首を15度に左旋回し7000フィートで水平飛行している。右手にスカンジナビア半島、左手にデンマーク最大の島シェラン島、その間にオアーソン海峡があり、JAL412便はオアーソン海峡の中央を北に向かって、飛行している。
「(コペンハーゲン)アプローチ スターリング281 グッドアフタヌーン フライトレベル145 パッシング300」(コペンハーゲン・アプローチ管制へ。スターリング281便です。現在3万フィートを通過し、1万4500フィートに下降中です。)
北から空港に進入してくる航空機の交信が入ってきた
「スターリング281 レーダー コンタクト ラディアル160 フォア ベース 22レフト ブラボー インフォメーション」(スターリング航空281便へ。貴機をレーダーで捕捉しています。機首を160度の方位で飛行して下さい。滑走路は22レフトです。空港情報Bを入手して下さい)
「160 スターリング281 フォア ベース 22レフト ブラボー インフォメーション」(機首を160度で飛行します。滑走路は22レフト。空港情報Bを入手します)
コペンハーゲン空港をハブとしてヨーロッパに路線を展開しているアイスランドスターリング航空である。現在は破産している。
管制官は降下高度の指示を出した。空港へのアプローチが始まった。
「ジャパンエア412 クリア トゥ 2500フィート 1019ミリバール」 (日本航空412便へ。2500フィートまで降下して下さい。気圧は1019ミリバールです)
「ジャパンエア412 クリア 2500フィート 1019」(2500フィートまで降下します。1019ミリバール)
「じゃあ、そちらはILS…」
副操縦士にカストラップ空港のILSの電波を受信する操作を指示した。いよいよ、空港への進入(アプローチ)が始まった。進入に際しての計器チェックであるアプローチ・チェックリストを始めた。

JL412ランディングデータ

「アプローチ・チェック」
「ブリーフィング フォア ランディング…コンプリーデッド」
「ランディング データ…セット アンド クロス チェック」
「オート ブレーキ…ミディアム」
「エバケーション コマンド スイッチ…アーム」
「キャビン サイン…オン」
「レディオ INS スイッチーズ…レディオ」
「レディオ アルティメーター…200 セット」
「アルティメーター…セット 1019…セット アンド クロス チェック」
「サーキット ブレイカーズ…チェック」
「フュエル…セット フォア ランディング」
「プレイシャラゼーション…セット」
「アナンセーター パネル…チェック」
「フライト ナビ インストゥルメント…セット アンド クロス チェック」
「アプローチ チェックリスト コンプリートです」
「ラジャ」
パイロット達は、計器が正しく作動していることを確認した。副操縦士は、すぐさまILSの周波数をセットしたことを機長に報告した。
「マイサイド ILS ID オーケーです」
「ジャパンエア412…」
管制官から交信が入った。声が篭り、聴き取り難い。
「ハウ マッチ ファイナル ウッド ユウ ライク?」
「ハウ マッチ…何ですか?」
「セイ アゲイン プリーズ」(もう一度、お願いします)
「ハウ ロング ディス イズ ソウ ウッド ユウ ライク オン ファイナル」(最終進入地点まで、あと何マイルですか)
「えーっと…」
「スタンバイ ワン」(待って下さい)
「5マイル」
「(ジャパンエア)412  5マイル  オン ファイナル」(5マイルです)
管制官はすかさず、スターリング281便に指示を出す。
「スターリング281 スピード 220 ランディング」(スターリング281便へ。スピードを220ノットにして下さい)
「リデュース 220 ランディング スターリング281 アンド 70 トゥ 50」(220ノットにします。現在7000フィートを通過し、5000フィートに降下中です)
「ジャパンエア412 クリア トゥ  1500フィート レフト ヘディング 350」(日本航空412便へ。1500フィートまで降下し、機首を350度に左旋回して下さい)
「ラジャ ジャパンエア412 クリア トゥ 1500 レフト ヘディング 350」(1500フィートまで降下し、350度の方向に左旋回して下さい)
管制官は空港に進入してくるJAL412便とスターリング航空281便の進入調整を終えた。

機長はフラップを5度の位置まで下げるように指示した。
「フラップ5」
副操縦士は自席左にある翼の形をしたレバーを上に引き上げながら、5度の位置にセットした。
「ジャパンエア412 フライ トゥ レフト ヘディング310」(日本航空412便へ。機首を310度の方向へ左旋回して下さい)
「ジャパンエア412 ヘディング 310」と復唱した。
「スターリング281 クリア トゥ 2500フィート 1019」(スターリング航空281便へ。2500フィートまで降下して下さい。気圧は1019ミリバールです)
「2500フィート スターリング281 1019 アンド スピード ナウ 240 リービング」(2500フィートまで降下します。気圧は1019ミリバール。現在のスピードは240ノットで降下中です)
「(フラップ)10」
更に、10度にするよう指示した。コックピットは緊迫した雰囲気に変わった。
「ヘディング 310 です」
「ワン タウザント」
指示高度である1500フィートまで、残り1000フィートを切った。
「ジャパンエア412 レフト ヘディング 250 クリア ILS」(日本航空412便へ。機首を250度の方向に左旋回し、ILSの電波に乗って下さい)
「ジャパンエア412 レフト ヘディング 250 クリア ILS 22レフト」(250度の方向に左旋回し、ILSの電波に乗って滑走路22レフトに向かいます)
「スターリング281 ターン トゥ ヘディング 260 クリア ILS 22レフト」
(スターリング航空218便へ。機首を260度の方向に右旋回し、ILSの電波に乗って滑走路22レフトに向かって下さい)
「ライト 260 クリア ILS 22レフト スターリング281」(右に260度に旋回し、ILSの電波に乗って滑走路22レフトに向かいます)
管制官はスターリング281便に、JAL412便の後ろに入り進入せよとの指示を出した。
目の前にカストラップ空港の滑走路が見え、副操縦士は「ランウェイ インサイト」(滑走路、視認しました)と、コールした。
「レーダー スタンバイ しておきます」
「グライド スロープ ムービング」
副操縦士は、着陸誘導の電波を受信して計器に表示されていることをコールした。412便はまもなく着陸する。

桃田素晶

「ヨーロッパ飛行」は次回が最終回です。

「B747Cockpit ヨーロッパ飛行」
解説:桃田素晶/録音:武田一男 ©Director’s House

【著作について】「B747Cockpit ヨーロッパ飛行」で収録している音声、音源等は武田一男、及びディレクターズハウスが著作権を保有しています。商用、非商用に関わらず無断転載、複製の一切を禁止いたします。また、解説は桃田素晶、表紙写真はharuhikonに著作があります。詳細については当ブログ管理人までお問い合わせください。

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    • aae
    • 2012年 1月24日 7:06pm

    お疲れ様!!!
    出来れば早く最終回が聞きたいです。
    竜子さん、御願いしますm(–)m

    • 竜子
    • 2012年 2月21日 12:13am

    ■aaeさん
    そうですよね…。
    楽しみにしてくださっていたのに、
    こちらの勝手でご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
    ほんとうにお待たせしてすみませんでした。

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