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第二次世界大戦特集「敵機爆音集」のサウンド_第1回

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 今日は日本の航空史には欠かせない第二次大戦の航空機をご紹介致します。
 昭和17年に東京が初めて空襲を受けたとき、千葉の陸軍防空学校が監修して、「敵機爆音集」というSPレコードを製作し、日本蓄音機株式会社(ニッチク、現在のコロムビア・エンタテイメント)より発売され、当時の国民学校の音楽の時間に子供達に聴かせ、飛行機の爆音を聴いただけで敵機か味方機かを識別させるための音感教育として実施されたことがありました。1995年朝日新聞の「戦争と庶民」1943年「音楽公論」という雑誌などで取り上げられていますが、現在、その現物はなく、幻の航空レコードとして歴史的価値があり珍重がられています(コロンビア・エンタテイメント社が「音声資料による実録、大東亜戦争録音史という全集を発売してその中にこの「敵機爆音集」の一部が収録されていたというが、現在は廃盤となり入手できない)。
「敵機爆音集」を日本軍が製作した意図はいろんな説があります。ここではその探索は省略しますが、くわしくは下記のブログなどで紹介されているので、ぜひ参考にしてください。

「東京フロイデ合唱団の広場」
「ギャラリー imozuru」

 この貴重な音を僕が入手したいきさつを簡単にご説明いたしますと、かってビクターレコードに有能な女性ディレクターがいて、その人と仕事をしているとき、偶然「敵機爆音集」のレコードの話題になり、実は、彼女のお父さんが戦前、日本蓄音機株式会社で音楽製作にたずさわられていたことがあり、「敵機爆音集」の録音に関与されていたらしい、というのです。それで実物のレコードを見せて貰い、6ミリテープにコピーさせて頂き僕のコレクションの中に入れておきましたが、その6ミリテープを今回の配信のためにデジタルにおこしご紹介しようというわけです。

「敵機爆音集」の内容は、当時の日本軍が南方戦線で捕獲した敵機を高度1000メートル、3000メートル、5000メートル、10000メートル、で飛行させ、同時に同じ条件で、当時の日本軍の爆撃機、呑竜と鍾馗を飛行させそれらの爆音の違いを識別するためのトレーニング・サウンドであります。戦争の音ですから聴いて楽しいものではありませんが、日本の航空史の貴重な音としてご一聴下さい。


ロッキード・ハドソン哨戒爆撃機

ロッキード・ハドソン哨戒爆撃機

ロッキード・ハドソン哨戒爆撃機の解説

★「敵機爆音集」挿入:01_lockheed_outline.mp3

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ロッキードハドソン哨戒爆撃機

★「敵機爆音集」挿入:02_lockheed_bomber.mp3

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アメリカの哨戒爆撃機で双発、主として英国空軍が使用したが、アメリカ軍も沿岸哨戒爆撃機として使用、主に東南アジアノ戦線で日本軍と遭遇した。


ボーイングB17D

ボーイングB17D
★「敵機爆音集」挿入:03_boeing_b17d.mp3

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アメリカ・ボーイング社の4発エンジンを持つ重爆撃機フライング・フォートレス。空飛ぶ要塞としてボーイングB29が開発されるまでアメリカの主力爆撃機であった。


バッファロー(ブリュスター)戦闘機

バッファロー戦闘機
★「敵機爆音集」挿入:04_buffalo_blister.mp3

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アメリカ海軍の艦上戦闘機の輸出用でバッファロー・ブリュースターと呼ばれる戦闘機で英国空軍ヤオーストラリア軍、インド陸軍などの主力戦闘機として活躍、東南アジアで日本のゼロ戦などと対戦した。


カーチスP40

カーチスP40
★「敵機爆音集」挿入:05_curtis_p40.mp3

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アメリカ陸軍の戦闘機。ウォーホークやキティホークの愛称を持つ。
アメリカ以外でもイギリス空軍機としても使用された。


呑龍重爆撃機(どんりゅう・じゅうばくげきき)

呑龍重爆撃機
★「敵機爆音集」挿入:06_donryu.mp3

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中島飛行機が製作した日本陸軍100式重爆撃機。主として東南アジアやオーストラリアの戦線で活躍した。
搭載要員8名、双発。


鍾馗戦闘機(しょうき・せんとうき)

鍾馗戦闘機
★「敵機爆音集」挿入:07_shouki.mp3

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日本陸軍の有力戦闘機で、正式には二式単座戦闘機ニ型甲「鍾馗」キ44という。
最大速度が605キロもあり、隼戦闘機と共に敵に怖れられた軍用機であった。


次回の第二次大戦機特集では、ゼロ戦、疾風、ボーイングB29 などの貴重な実音をご紹介したいと思います。
ご期待下さい。

武田一男

【航空100年】第二次世界大戦特集「敵機爆音集」のサウンド
解説 :武田一男