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はたらく飛行機その2

竜子さんの号外でも話題になっていましたが「沈まぬ太陽」の公開が数日前から始まりました。私は10年前にハードカバーの初版が出た時すべて購入して読んでしまい、映画だとどんな仕上がりとなるか楽しみです。どうせなら沈まぬ太陽で出てきた飛行機たちを並べることも手持ちのモデルで十分出来るんですが、それは別の機会に…。
早いところ好きな鶴丸機を並べて記事書きたいですけどね。

先週のはたらく飛行機その1から続き第6回目は、はたらく飛行機その2をお送りしたいと思います。今回登場の飛行機たちは、わりと日本の空港でも見かけるものなので少しは親しみも感じるのではないでしょうか。

今年中には初飛行して欲しいと、世界中の航空会社がデリバリー開始を首長くして待っているのが新世代の旅客機のひとつであるボーイング787です。本来なら去年の北京五輪に合わせて大量輸送へ対応できると思っていたけど、未だ滑走路上を走行するのみ…。そんな難産となりそうなボーイング787ですが、その翼や胴体一部のパーツは日本で作られています。もうここまで書いたら何が出てくるかバレバレですね。
これは既に中部国際空港名物となった感のある大型貨物機ボーイング747-400LCF(Large Cargo Freighter)です。

名前のとおり、ボーイング747-400LCFはボーイング787の翼や胴体部品を運ぶために中古のボーイング747-400を改造したものですが、4機の改造機の履歴を調べてみるとすべて同じエンジンを装備した中古機なのも面白いですね。airliners.netで検索してみると3機が稼動中で主にアメリカ・日本・イタリアで787の部品が製造されており、各国の空港でそのボーイング747-400LCFの写真が投稿されています。でも面白いものでイタリアから経由地であるスコットランドのグラスゴー・プレストウィック空港でも多数の写真が投稿されており、航空趣味発祥の国のひとつだけに、さすがだなと思ったものです。荷物の積み込口は後ろの太い胴体の始まりにドアの金具が付いており、開くように出来ております。詳しい内容はセントレアのサイトにありますのでスケジュールも一緒に確認してみて下さい。
なお予定ではこの記事が発表後、すぐ中部国際空港へやってくるようです。平日ですが見に行ける方は是非どうそ!このモデルメーカーはドラゴンモデルで縮尺は1/400。シップナンバーはN780BAで元台湾のチャイナエアライン744から改造されたものをモデル化しています。

もう既に秋の味覚を楽しまれた方は多いと思いますが、秋の終わり頃の風物詩と言えば、何と言ってもボジョレヌーボでしょうか。今年は11月19日が解禁日なんだそうですが、未だ私は美味い物に出会った事がなく、同じ金額ならシャンパンなどを買った方がいいのにと思っています。まあ他国よりも早く解禁されるだけに、既に国民的行事!? と化しており、そのワインたちを運んでくるジャンボ貨物機に混じってここ数年ヨーロッパからやってくるのが、このロシアが生んだ大型貨物機アントノフAN124-100です。

本来このAN124-100は一般貨物を運ぶために開発された飛行機ではありません。元々軍事的な戦略輸送機として、軍事物資や戦車などの車両を運ぶために開発されました。現在は一般的なジャンボ貨物機でも適わない最大150トンもの積載量を誇る性能は、少しでも輸送コストを削りたい荷主側にとって、このボジョレーワイン輸送にも威力を発揮するわけです。もう10年前にもなりますが、国内でも有名な路面電車が多く走る広島で、このAN124-100がドイツで作られたグリーンムーバーと呼ばれる新型路面電車を運んで来た時も、普段見ることが出来ない珍しい大型貨物機でやって来たので地元メディアで大々的に報道されたそうです。貨物室の扉は前後にあり操縦席の下からまるであくびでもしてるように、口みたいな貨物扉が開きノーズギアの高さも下げる事が出来るので荷物の上げ下ろしが楽なのだそうです。後ろも大型トレーラーがスッポリ入るのもこの写真でおわかり頂けると思います。今までに運ばれた荷物もヘリコプターや、水力発電用のタービン部品、某国の金塊! マイケルジャクソンのコンサート用の舞台装置や機材、パリダカールラリーの出場のラリーカーを2機で一気に対岸まで運んでしまった…、など驚くエピソードがたくさんあるそうです。

実際この飛行機は定期便ではなくチャーター便での運航がほとんどなので、なかなか見るのが難しいAN124-100ですが、ここ数年ボジョレーワインの輸送で日本へやって来ることも増えたので、今年も成田や関空などで見れるかもしれません。ただ解禁日ギリギリにワインたちが届くのでほとんど平日のフライトになると思います。興味のある方はどうぞ!
このモデルメーカーはジェミニジェッツで縮尺は1/400。シップナンバーはRA-82047。英国の大型貨物輸送で有名なヘビーリフト社とマーケティング協定を結んでいた頃のロシア・ボルガドニエプル航空のAN124-100をモデル化しています。

いやはや久々に箱の中をあけたモデルも多く、「あれ? こんなの買ったっけ?」なんてモノもありました。あらためて調べてみると意外とまだまだ自分も知らないことが多いなと思った次第です。
では次回もお楽しみに・・・。

Mattari

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はたらく飛行機その1

読者の皆様、記事の更新が遅くなりました!ん?はたらく飛行機って?飛行機が働くのは当たり前じゃないか!と仰る方々も多いとは思いますが、ここはお許しを。通常なら飛行機は、ヒトや荷物など幾らかの運賃を航空会社へ払って飛ぶ公共交通機関なわけですが、第五回目の今日はそんな通常以外の荷物を運ぶ珍しい、はたらく飛行機たちを二週続けてお送りしたいと思います。

この不況の最中、ある年齢を達するとあっけなく仕事に就くことが難しくなるわけですが、飛行機も似たようなところがあります。飛行機の場合、離着陸回数や飛行時間なども関係してくるわけですが大抵20年程度が多いです。ただこの定義は航空会社の考え方によって変わってきており、新型機にどんどん切り替える事で有名なシンガポール航空なら15年ぐらいで売却します。かといえば中小の航空会社や貨物航空会社なら平気で30年近い中古のジャンボ機を飛ばしていることも珍しくありません。そんな売却された古い飛行機たちを一時的に保存するのに適した気候の空港がアメリカの砂漠のど真ん中に点在しており、中には数百のジェット機が保存されている空港も珍しくありません。その飛行機たちの姿は、まるでハローワークへ群がる求職者の姿とダブるように見えてしまいます。

ダイキャストプレーン

そういう意味では、この一機目は生まれながらにして安定した職を得た飛行機と言えます。頭でっかちな姿をしたこのエアバス社系列SATIC社所有のエアバスA300-600STスーパートランスポーターはJAL国内線で活躍中のA300-600Rをベースに作られ、愛称も姿がシロイルカに似てることから「ベルーガ」と呼ばれています。全部で5機あり通常エアバス社工場がある南フランスのツールーズとドイツ・ハンブルグの工場へ飛行機の胴体や主翼部品を運ぶフライトに従事しています。この大きな貨物室の利点を利用し、チャーター便として通常のジャンボ機などでは運べない大きな荷物を運ぶ事もあります。日本へは1999年に上野の美術館で公開された有名な絵画であるドラクロワの「民衆を導く自由の女神」を成田空港へ運んで来たことでしょうか。このベルーガが成田空港を離陸する写真を撮るため1999年2月20日は生憎の曇り空にも関わらず、数百名の航空ファンが全国から集まったほどです。実際私も撮影に行ったんですが、友人の航空ファンと10人ぐらい再会し、ある有名な某航空写真家の姿もありました。他にも宇宙ステーションの部品やヘリコプターなどを運んでいます。このモデルメーカーはドラゴンモデルで縮尺は1/400。シップナンバーはF-GSTFでベルーガ5号機をモデル化しています。実機を見てみたい方は、南フランスのツールーズの空港へ行くのが一番でしょうか。ただ展望デッキや時刻表もないに等しいので空を泳ぐシロイルカの姿を眺めるのは大変です。せいぜい空港外周でエアバス社のハンガーの脇で彼らが休んでいる姿を拝めたらいいかも知れません。出来立てのA380などが試験飛行する様子も見れることもあり、航空ファンなら是非一度行ってみるのもいいかも知れません。

ダイキャストプレーン

ライバルのパンナムに刺激されジャンボを買ったアメリカン航空。しかしこの会社にはジャンボ機はまだ持て余す大きさだったのか4年で売却され、再就職を余儀なくされたジャンボ機もあります。それがNASAの所有するボーイング747-100SCA(Shuttle Carrier Aircraft)で、このモデルは、さらにスペースシャトル・エンタープライズ号のモデルも一緒になった珍しいセットです。まるで親亀が子亀を背負って飛んでいくような様子は大胆かつユーモラスであり、アメリカNASAが誇る宇宙開発規模の大きさを感じさせます。スペースシャトルは宇宙でのミッションが終わると通常はフロリダのケネディ宇宙センターへ帰還しますが、天候などの理由で他の基地や空港へ着陸した場合は、このジャンボ機がスペースシャトルを背負ってケネディ宇宙船センターへ戻るわけです。えっ!どうやってこのスペースシャトルをジャンボに乗せるのかって?こちらのサイトが詳しいのでご覧下さい。このジャンボ機N905NAはベルーガと違い、アメリカン航空から買ったジャンボ機を改造し、スペースシャトルを乗せる金具や水平尾翼の横にも安定版の追加改造を施しています。なお同僚機ではN911NAがあり、こちらは主にJAL国内線で飛んでいたボーイング747SRをベースとしています。国内線仕様に改造された丈夫なメインギアが、約80トンもあるスペースシャトルを運ぶ改造用としてはちょうど良いから選ばれたそうです。いつまでこんな珍しいジャンボのスペースシャトルの輸送シーンは見れるのか、まだ未定ではありますがスペースシャトルの運航を来年2010年で終了するという話も出ており、来年のスペースシャトル・アトランティスへ搭乗する日本人宇宙飛行士として山崎直子さんが日本人最後のシャトル搭乗員となるようです。そのためこのジャンボたちも来年が見納めかも。このモデルメーカーはドラゴンモデルで縮尺は1/400。シップナンバーはN905NAでアメリカン航空の帯塗装が、まだ胴体に残っていた初期の頃をモデル化しています。

人間の数だけそれぞれの人生が存在しますが、飛行機にもそれぞれ「機生!?」が存在します。ちょっと飛行機の履歴を調べてみると、人間の病気などの治療と同じようにぶつけた翼を修理したり、転職のごとくその飛行機が他社へ転売されたりします。同時にその機種が運航された時代背景などが浮かび上がり、色々と面白いことがわかってくる。そんな妙に人間味に帯びたものを飛行機に感じるからこそ、私は彼らのことを既に20年以上追い続けてきたのかも知れません。

では次回もお楽しみに・・・。

Mattari

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レトロ塗装3兄弟?

ご連絡が大変遅くなりましたが、10月13日発表予定の記事「B777とB767の見分け方」は当方の都合により中止とさせて頂きましたので予めご了承下さい。そして先週の欧州Cクラスが諸税別10万円代からの記事に関して訂正がございます。10月25日より週5便で中部〜台北間が増便されると書きました。がしかし!後日いきなり情報が入ってきて目を疑ったのが今年12月1日から来年1月31日までは週2便に減便されるとのことです。それも木曜日と日曜日のみ出発ですから、パリ便への乗継がしやすいのは日曜日のみになりますのでご注意下さい。

さて、ANAのモヒカン塗装ボーイング767-300が就航開始することは以前にも申し上げましたが、このアイデアも外資系航空会社では珍しくなく、既に多くのレトロな塗装を身に纏った飛行機たちが多く飛んでいるのです。たまたま乗った飛行機が珍しい特別塗装の飛行機やポケモンだったりすると、飛行機好きならずとも得した気分になるものですが、第四回目の今日は、海の向こうのレトロ塗装3兄弟!?をご紹介したいと思います。

勝手にレトロ塗装3兄弟なんて名付けちゃいましたけど、たまたま私が持っていたレトロ塗装のモデルが、この3機ぐらいしかなかっただけです(苦笑)。この737やA320やYS11ぐらいのモデルなら手の平に乗るほど小さいので、気が付くと結構長い時間眺めている自分に気づきます。

まず、一機目はジェミニジェッツのアラスカ航空ボーイング737-800WL(N569AS)です。アラスカ航空創立75周年を記念して誕生し、いぶし銀といった感じの無骨な塗装です。これは創立当時使用していたDC-3というレシプロ機で使われていた塗装をアレンジして施しています。まだ見れるかどうか不明ですが、ネットでは今月9月に撮影された写真もあるのでまだ見れる可能性は残っているようです。アラスカ航空と言えば当然アンカレッジが運航の中心地になるわけですが、西海岸の重要なハブ空港として、シアトルなどから多くのフライトが設定されています。日本からアラスカへの直行便が無くなったので、シアトルまで飛行機を乗継ぎ、ここからアンカレッジへ飛んだ方も多いと思います。なおアラスカ航空は、この他にも子供に喜ばれそうなディズニーのテインカーベルやミッキーなどのキャラクターや、一匹丸ごと大きなサーモンの塗装を施したボーイング737を飛ばしたりとなかなか我々の目を楽しませてくれます。

二機目はジェミニジェッツのSASスカンジナビア航空A319-100(OY-KBO)です。機首には、北欧の伝統的なバイキング船のへさきが伸び、当時の流行だった胴体窓の真横に伸びるチャートラインという帯を締めたデザインはまさしく空飛ぶバイキング船でした。その証拠にSASの飛行機には必ず〜バイキングと呼ばれるニックネームが付けられたほどで例を挙げると、あるMD-81型機に付いてたニックネームはリングバイキングと呼ばれています。このデザインはSASが日本線を開設した1953年11月に就航したDC-7C型機には、既にこの塗装が採用されていました。日本線の就航機材も、やがてジェット機のDC-8やDC-10、B747へ移り変わるまではチャートラインの色が水色へ変わっても、このバイキング船の塗装は親しまれたのです。このA319の就航路線を見ていると、コペンハーゲン発着のフライトが多いようなので東京〜コペンハーゲン線から乗継の際に乗れるかも知れませんね。

三機目はジェミニジェッツのルフトハンザ・ドイツ航空A321-100(D-AIRX)です。ルフトハンザの日本線開設は他の欧州系航空会社では割と遅く、東京オリンピックで盛り上がっていた最中1964年5月のことでした。このA321に施された塗装と殆ど同じのボーイング707で北回りアンカレッジ経由欧州線としてフランクフルトまで飛んでいました。ここ最近までフランクフルトの空港の片隅で、この塗装のボーイング707が残されていたので地元航空ファンでも馴染み深いものだったようです。その後ボーイング747が就航すると濃紺の帯から濃い黄色の縁取りがなくなり、現在のように濃紺の尾翼に黄色い丸の鶴が描かれるようになったわけです。数多くあるルフトハンザのA321で、このレトロ塗装の人気度はエアライナーズネットでも高いんですが、中には通常の白い塗装にワンポイントでキャラクターが住みついた!?、機体もあり、普通のルフトハンザ塗装だからと言って侮れないのであります。ちなみにこのキャラクターはDieMausと呼ばれるドイツの教育番組で有名なキャラクターで、シップナンバーはD-AIRYです。両機ともにフランクフルト発着の路線を中心に飛んでいるようです。

今回のレトロ塗装を見ていて思ったのですが、当時そのレトロ塗装の時代に空港で見たり、仕事で乗った飛行機だったという両親や祖父母の世代と、現在の我々がそのレトロ塗装を見て新鮮に感じるという二重のメリットが航空会社に生じます。さらにその両世代へ共通の話題をもたらすきっかけにもなるかも知れず、そういう意味ではANAがこれから4年あまり飛ばすモヒカン塗装のボーイング767が生む経済効果は、案外3世代間へのコミュニケーションを図りながら、計り知れないものへ化ける起爆剤なのかも知れません。

では次回もお楽しみに・・・。

Mattari

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